消化器科について

当院には、消化器専門医師が在籍しており、消化器病の診断から治療まで行っております。消化器疾患を発見するツールとして、内視鏡検査は重要な検査です。徹底した衛生管理、負担軽減、鎮静薬使用による楽な内視鏡を行っております。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

内視鏡で、食道、胃、十二指腸の病気をリアルタイムで見る検査です。当院では下記のような患者さんに胃カメラをお勧めしております。

  • 胃がん検診をしたい
  • バリウム検査(胃部X線)で異常を指摘された
  • ピロリ菌の感染を指摘された(過去に除菌歴がある)
  • ピロリ菌に感染しているかどうかが心配
  • おなかの痛み、不快感、つかえ感、胸焼け、膨満感がある
  • 最近食欲がない
  • 便が黒っぽい、貧血がある
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍になったことがある
  • 短期間で体重が減少した
  • 家族が胃がん、食道がんになったことがある
  • 胃カメラ(胃内視鏡)が苦しいので、鎮静下での内視鏡を希望

胃カメラの検査日程と注意点

  • 月、火、水、金、土の午前中が検査の日程になります。
  • Web、お電話、直接来院で予約ができます。食事をされていない場合、当日でも対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
  • 血液をさらさらになる薬を飲んでいる方は、事前にお知らせ頂く、必要がありますので、飲んでいる薬をお知らせください。
  • 鎮静薬使用の患者さんは、当日の運転を避けて頂くこと、検査後30分から1時間程度安静の上、ご帰宅頂きます。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

下記のような患者さんに大腸カメラをお勧めしております。

  • 検便で便潜血陽性がでた
  • 排便時に出血があった
  • 便秘や下痢あるいは便回数が多く悩んでいる
  • 便が細くなった
  • 腹部膨満、腹痛がある
  • 大腸ポリープを指摘されたことがある
  • お肉料理をよく食べる
  • お酒が好きで、肥満傾向のである
  • 短期間で体重が減少した
  • 家族で大腸がんになったことがある
  • 45歳を過ぎて大腸内視鏡検査を行ったことがない
  • 大腸カメラがつらくて、麻酔希望がある

大腸カメラの日程と注意点

  • 月、水、金、土の午後が検査の日程になります。
  • Web、お電話、直接来院で予約ができます。
  • 大腸カメラの場合、下剤を飲んでいただく必要がありますので、事前に下剤のお渡しと注意点を説明させて頂きますので、検査前に一度来院して頂きます。
  • 血液をさらさらになる薬を飲んでいる方は、事前にお知らせ頂く、必要がありますので、飲んでいる薬をお知らせください。
  • 鎮静薬使用の患者さんは、当日の運転を避けて頂くこと、検査後30分から1時間程度安静の上、ご帰宅頂きます。

消化器癌について

日本人の癌患者のうち、消化器系がんが最も多く占めています。罹患数(がんにかかった患者さんの人数)は、1位が大腸癌で3位が胃癌です。また、癌による死亡者数の順位は、2位が大腸癌で、3位が胃癌です(図1)。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)から下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)及び腹部超音波検査など充実した機器で検査を行い、適切な対応に努めております。胃カメラや大腸カメラが苦手だなと思われる患者さんに対しては、静脈麻酔下により、楽に検査が可能です。ご希望の方はお気軽にご相談ください。

胃癌は、ピロリ菌感染の有無でリスクが異なります。小児期にピロリ菌感染が生じて、長い年月をかけて胃炎が進行していき、発癌リスクが上昇してきます。ピロリ菌は、除菌治療により除去可能です。しかしながら、除菌後の癌の発生についてはリスクの軽減できるものの完全には防ぐことはできないため、除菌後も定期的な検査が必要とされております。できるだけ内視鏡を楽に受けていただけるよう細径スコープや静脈麻酔による内視鏡を行っています。

大腸癌の原因は、完全には解明されておらず、飲酒、喫煙、肥満、動物性脂質の摂取などがリスク因子として挙げられます。現在日本人において大腸癌は最も身近な癌になっています。大腸癌の検診については、便潜血反応が現在日本では推奨されております。便中の血液成分に反応させる検査です。2回検査を行うことで進行癌の方の67-72%で陽性となるため、陽性の方には大腸カメラが推奨されます。しかしながら、10㎜以上のポリープなどの前癌病変とされる病変の陽性率は、30%前後と低いため、毎年の検査が推奨されております。

一方、内視鏡検診においては、日本では推奨されていないものの海外では、1回の大腸内視鏡が、10年間の大腸癌死亡率が約半分になったと報告されており、米国においては45歳以上の内視鏡が推奨されております。日本でも、3年毎の内視鏡が、癌の発生を1/5にできると報告されており、内視鏡で、ポリープを切除することで癌の予防効果などが期待されております。 また、当院の内視鏡検査は、NBIなどの新しい画像技術を用いた内視鏡を用いております。これにより表面の構造や血管がはっきりして見えるため、腫瘍がより容易に診断することが可能となりました(図2)。

炎症性腸疾患について

近年若年者で増加する炎症性腸疾患に対しても、当院では診療しております。炎症性腸疾患は、潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される疾患です。何らかの原因により腸管に対して、自己の免疫細胞が慢性的に攻撃する免疫疾患で、近年患者数の急速な増加しております。また薬剤の進歩は目覚ましく、適切な薬剤選択により以前より高い症状の改善が見込めます。病院で炎症性腸疾患と診断され、経過良好な方で継続処方をご希望のかたから、下痢、血便などでお悩みの患者さまがいらっしゃりましたら、気軽にご相談ください。